90年代の米国の経済と世界の経済
90年代のアメリカ経済の様子について述べた「クルーグマン教授の経済入門」
を読んでから、このグリーンスパンを読むと、そこに描かれている状況の意味が
よく分かって非常に面白かったです。
訳者も述べているように、あくまでグリーンスパンの一面が描かれた本だと思う
のですが、一人の議長が、何をどのように考え、どのようにふるまい、
何を重視して「決断」してきたのかがよく分かります。
次は、同時期の財務長官だったルービンの「ルービン回顧録」
と90年代の大統領、クリントンの「マイ・ライフ」を読んでみようと思います。
アメリカ経済界の名マエストロ!!
指揮者が指揮棒一本で様々な楽器の音が重なり合うオーケストラを指揮するごとく、FF金利の誘導ひとつで無数の要素が絡まりあうアメリカの景気をコントロールする経済界のマエストロ、アラン・グリーンスパン(原題は‘Maestro')。ボブ・ウッドワードの著作だけあって、いままでベールに包まれていたFOMCの様子や各大統領との金利政策をめぐる駆け引きなど、非常に興味深く読むことが出来ました。なかでも、1987年のブラックマンデーや1999のLTMCの破錠の時の財務省や名だたるアメリカの金融機関のCEOを相手にした、グリーンスパンやFRB顧問達の緊迫した政治的な駆け引きは非常にスリルがあり、どんどんとウッドワードの描写の中に引き込まれていきました。 ジャズ・ミュージシャンの経歴を持ち、今では神格化されたアラン・グリンスパンの人生を通して、FRB,アメリカ財務省、ホワイトハウス、マーケットの織り成すアメリカ経済の全体像を見渡せる作品だと思います。3回読みましたが、毎回楽しんで読むことが出来ました。
今年読んだ中で、投資に際して最も役に立った経済書
小生が社会人になってから、米国FRB議長(日本で言えば日銀総裁)でずっとあり続けているのがアラン=グリーンスパンである。数々の出来事を乗り越えて来たその歴史を追い駆けるというよりも、彼自身の哲学に触れることができたことが最も収穫であったと言える。 米国大統領選挙の今年、選挙前を理由に政策金利引き上げを見送るとの予想をする専門家がいたが、彼自身の哲学に触れる本書を読んでいればそのような考えには至らなかったのではないだろうか。小生は、当然この点は読み通り政策金利引き上げにベットし、ささやかな利益貢献となった。 労働環境の改善が鈍いにも関わらず、政策金利を引き上げ続けている彼は、2005年に米国が財政赤字削減に向かい、景気が減速することを読んでいることは間違いないと感じている。このような感性を与えてくれた本書は、他の方にとっても刺激的であろう。
日本経済新聞社
ルービン回顧録 ベン・バーナンキ 世界経済の新皇帝 (講談社BIZ) 波乱の時代(上) 波乱の時代(下) 検証グリーンスパン神話―バブルに消えた7兆ドルと負の遺産
|